舌の記憶
舌の記憶 (新潮文庫 つ 22-2)
筒井 ともみ / / 新潮社
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昭和の時代の東京の懐かしい食べ物が沢山のっています。
「絶対面白い」 と薦められ、1ページ読んで本当にそのまま吸い込まれてしまった1冊。昭和30年代の季節の食べ物の味と匂いが、思い出とともに丁寧に書かれています。著者の素晴らしい舌の記憶は、読んでいる私も「そうそう、こんな味だったわ」と口の中がいっぱいになります。いつもはすっと読み流してしまうのに、じっくり味わって読んだので1週間もかかってしまいました。それは短いエッセイでしたが美味しさがたくさんつまっていすぎて、ひと味ずつ味わわずにはいられなかったからなの。

本を読んだきっかけは「子どもの頃、この食べ物はどうやって食べた?」という友人との会話から。
イチゴは?スイカは?カキ氷は?
遠足のおやつは?運動会のお弁当は?
そのお家それぞれのとっておきの食べ方があって、我が家ではこうだったけれど、それもおいしそう、これも楽しそう、とわいわい盛り上がってしまったの。
一つのテーマには約5ページ、でも読んでいる途中から頷いたり涙ぐんだり・・・・懐かしくてまた読み返してしまったり・・・
これではページが進まないわけだわね。

本の最後にはとっておきのレシピつき。例えば、著者が幼少の頃からこだわる白玉。大好きな男の子とのお別れに作って二人で食べた味は? と想像していたら、レシピのいちばん最後に載っていました。<母なる宇宙の始まりみたいにやさしく、深い味わいです>、なるほど・・・今度挑戦してみましょう。

久しぶりに、濃~いお味の美味しい本でした。8月の新刊だからすぐ手に入るはず。是非お味見を!
by nyaru-chu-chu | 2007-09-22 12:30 | 日々の事


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